episode:「蜂の巣状」の縁の下の力持ち!

株式会社ナルコ郡山

アルミを正六角形の形に加工した蜂の巣状の構造「ハニカムコア」。
卓越した耐水性と強度を持ち、多くの建築物に使用されている。

設立のきっかけを教えてください。

当社は1991年(平成3年)9月設立、1992年(平成4年)10月開業の福島県郡山市西部第二工業団地にある従業員約100人の会社です。
1982年(昭和57年)に親会社である住友軽金属工業株式会社が、通産省から委託された工業技術院研究として、アルミハニカムコア製造技術とパネル接着剤の研究開発を開始しました。住友軽金属の技術研究所のメンバーが約10年かけてやっと現在の会社設立までこぎつけました。2013年(平成25年)には、親会社の住友軽金属が古河スカイ株式会社と対等に合併し、「UACJ」という大きな会社を作りました。当社はこのグループ会社という事になります。これを機に社名を「ナルコ郡山」に変えました。同じ加工品事業のひとつ上の親会社が株式会社ナルコ岩井ですので『ナルコ』をいただいて、それに郡山を付けたという訳です。(ナルコ岩井は、平成28年4月1日に株式会社UACJ金属加工になります)
「アルミハニカム」とは、正六角形をすきま無く並べ、蜂の巣状にした構造です。自然界の智恵に学んだ構造をアルミ箔で実現し、軽さ、そして強度を備えています。作り方は、家庭用のアルミ箔の3倍位の厚みの物に接着剤を塗り、固めた状態で切断して広げると、接着剤を塗った所がくっつくので正六角形の形が出来ます。開発当初はきちんとした六角形を作るのにも苦労しました。どのように接着剤を塗るか、接着剤はどんな物を選ぶかといった試行錯誤の積み重ねが、現在の製造に繋がっています。「アルミハニカム」は、主に庇(ひさし)や壁、屋根などの建築用の素材として使われています。上下にアルミの板を貼り、中にハニカムコアを入れた「アルミハニカムパネル」は非常に剛性があり、さらに接着剤は雨に濡れてもはがれたりしない強いものを使っていますので、人通りの多い公共施設などの開発に使っていただいております。今までの施工例としては、東京スカイツリー(第1,第2展望台)の外壁部やエレベーターの内壁、東京駅丸の内駅舎の庇などに納めています。20年以上も製造をやっておりますので、全国各地からお引き合いをいただいておりますね。

御社ならではの技術や取組を教えてください。

卓越した耐水性、剛性の他に「接着アルミハニカムパネル製造工場」、「軽金属溶接構造物製造工場H級」、「アルミニウム建築構造物製作工場1類」といった上級の認定もいただいておりますので、安心して使っていただけます。製品の構想提案から実現までお客様のニーズに応えられるよう、組立図設計・部品図設計・切断・組立・溶接・接着・仕上げ加工・検査・品質設計・工程設計を通してアフターフォローまで全て一貫して行なっています。我々UACJグループは、国内ではアルミを溶かすところから各種加工品まで出来る会社がございます。当工場で使用する加工前材料は、製造工場よりミルシート(アルミの品質証明書)を取り寄せ、化学成分上問題無いか、規格に沿ったものかをきちんと確かめて、設計図面通りに作るという事をきっちりやっていますので、安心して製品をお求めいただければと思います。
また、当社は工場見学も受け入れしています。高校生の職場見学や、工業団地会での企業間の交流などで来ていただいています。特に制限などもありませんので、皆さんに工場を見ていただいて、ものづくりに興味を持っていただければいいなと思っています。

どのような方々に製品をアピールしたいですか?

地域の皆さんに良く知られた会社になりたいのです。どんなに小さな所でも引き合いがあれば設計から全部出来ますので、是非やらさせていただきたいと願うのですが、知名度が少なくて、「ナルコ郡山って何の会社なんですか?」と言われる事が結構多いです。ですから、アルミにまつわる加工は何でも出来るという事をぜひ知っていただいて、地元に納める製品を多くしたいと思っています。働いている従業員は常に一生懸命作っていますので、自分達が作った製品を地元のみなさんに喜んで使っていただいている所を見る事が出来たらすごくうれしいと思うんです。

若い従業員の育成にも力を入れられているそうですが?

中途・新卒共に募集しています。若い人は積極的に採用していますよ。元気良くやっていただけるスポーツマンタイプの方であれば、未経験でも問題ありません。インターンシップの受入れも行っていて、高校生が3日間程度、仕事の流れを体験していきます。インターンシップを受けた子が採用試験に来てくれたりすると、やっぱりうれしいですよね。当社の場合は1つの製品をみんなで一緒に作る環境なので、しっかり教育をして、手順を覚えてやってもらっています。

今後行なっていきたい事は?

最近、新しい流れを入れていこうと思っていて、20年以上続いている建設業界のお客様だけでなく、いろいろなお客様と一緒に新しい商品を作る事は出来ないかと思い、アルミを加工してランドセルや下駄を作ったりしています。まだ試作段階ですが、これを展示会に持って行って、アルミの加工でいろんな物が出来るという事をお客さんに見ていただいたり、他の企業さんと新商品のコラボレーションができないか話し合えたらと思っているのです。このランドセルもいずれは商品化を狙いたいなと思っているのですが、コストをかけず上手く作る為に更に試行錯誤を重ねて、これからもいろんな企業さんとコラボして商品を作っていけたらいいですね。こうやって、少しずつ幅の広がりを持った会社にしていこうかなという時期になっているかなと思っています。2020年の東京オリンピックまでは、大きな建築建物の仕事が少しずつあるんじゃないかなと思っているのですが、それと並行して、福島県や宮城県といった東北の中で、震災の被害からまだ復興していない所の駅前開発などのお手伝いができればという強い思いがあります。

20年後、どのような会社になっていると思いますか?

会社の部門が、技術の最先端を扱う部門と今まで蓄積してきた建築建物を扱う部門に分かれていると思います。後は会社の敷地の半分にまだ建物を建てるスペースがありますので、そこに何か大きな新しい生産が出来る建物が建っていればいいですよね。

ビズプロ・クロスをご覧になっている皆様へ

お客様の「こんなもの欲しい」というお話を聞かせていただいて、アルミをメインとしたものづくりに携わらせていただきたいなと思っております。その中で新しいものづくりの喜びや、コラボレーションで今までには無かったお気づきがあるかと思いますので、それを一緒に感じる事が出来ればうれしいですね。また、アルミニウムに関しての様々な情報をグループが持っていますし、スペシャリストがおりますので、アルミニウムの事について何でも聞いていただければ、必ずお役に立てると思います。何か少しでも興味を持っていただけたのであれば、ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。

株式会社ナルコ郡山
〒963-0215 福島県郡山市待池台1丁目22番地
TEL:024-959-3800 FAX:024-959-3233
HP:http://kry.nalcoiwai.co.jp/